人事・教育支援

社員に経営者意識を持って欲しい!という「経営者の傲慢」はもうやめよう。

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こんばんは。
Belink(ビリンク)の吉田和矢です。

人材教育関係の仕事をすることがあるのですが、そこで常々感じることがあります。

社員に経営者意識を持って欲しいと望む経営者は多いですが、それを求めること自体が傲慢だということです。

例えるなら、子どもに親の気持ちをわかれと言っているようなものだと思います。
残念ながら私は結婚もしていないし、子どももいないので、親の気持ちはわかりません。

もちろん想像することはできますが、本当の意味でわかるのは、親に自分自身がなった時だと思います。

それと同じで、社員にいくら経営者意識を持てと言っても、本当の意味でわかるのは、経営者になった時です。

これは自分の実体験からもそう思います。

以前のブログにも書きましたが、私は前職の時、約7年間で合計150人以上の人と仕事をし、経営会議等にも1,000回以上は参加しました。

そして経営に関するアドバイスもしてきていたので、100%とは思っておりませんでしたが、経営者意識の高い社員だと自負しておりました。
(以前書いたブログ→http://takuroad.com/2014/04/16/post-1774-office-chrome/

しかし、自ら経営者になって見て数%も理解できていなかったことがわかりました。

研修中



先ほどの「親にならなければ親の気持ちがわからない」という話と同じで本当の意味で経営者意識を持てるのは経営者だけです。

にも関わらず、経営者にするわけでもなく、経営者意識を持てというのは、経営者の傲慢でしかありません。

もちろん経営者意識を全社員が持てれば会社はよくなると思います。
そこは否定しません。

では、どうしたら良いのでしょうか?

まず大切なのは会社のビジョンやミッションに共感してもらうことです。
そして、そこに一生懸命向かい努力をし、結果を出している経営者自身の姿を見てもらうことです。

自身の姿を見て社員がこの経営者のためならと思える信頼関係を作らなければ何をしても意味がありません。
信頼関係がなければ、どんな正しいことを言っても、誰も聞く耳を持ってくれません。
そして信頼関係を気づくには方針を示し、自ら実行することが1番なのです。

その上で、誰もがわかる形で会社の方針を明確にすることです。
そしてそれを何度も何度も伝えていき、自らは実行し続けていく、この繰り返しが組織を強くしていきます。

会社の方針を共有し実行する社員を評価し、チャンスを与える、これも明確に基準を設けてやることが重要です。

曖昧な基準や、社員が混乱するような基準ではダメです。

経営者がなってもらいたい社員の姿を明確にしていくことで、社員ははじめてこういう人材が求められているのだと理解します。

ここまでくれば、そういう人材になろうと努力する訳です。

曖昧な経営者意識を持てという言葉では、頑張りたくても、どう頑張っていいかわからない社員が続出します。
だって、経営者になんてなったことないんですから、わかるはずがありません。

結果、頑張りたいのに頑張れない、経営者意識がないと叱られる、この繰り返しで最終的には頑張る気力すらなくなっていってしまうわけです。

これは経営者にとっても社員にとってもお互いに不幸です。

そうならないためにも、信頼関係を築き、その上で誰がみてもわかるレベルで、かつ、明確な基準を設け、定期的に社員と話をしていくということが、社員教育には必要ではないかと、最近人材教育・人事制度の導入&運用の仕事をしていて思ったので、書いてみました。

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