こんにちは!
Belink(ビリンク)の吉田和矢です。
本日は会社の健康診断についてです。
最近、財務の仕事をする機会が増えてきました。
私たちの財務サポートサービスはこちらです。
財務基盤の安定は経営の安定です。
正しい財務状況を把握することが、事業の未来像を描くのに役立ちます … | Belink
そこで気づくことがあります。
目次
帳簿がきちんとつけられていない
試算表を見て数字を経営に活かしましょう!という話をできないくらい帳簿がきちんとしていない会社に何社も出会いました。
売上を二重にも三重にも計上していたり、経費の入力を忘れていたり・・・などなど。
一体この会社からいくらあといくらもらえるのか、逆にいくら払わなければいけないのか、全くわからないという状況です。
結果的に帳簿が信じられなくなるので、経営者の勘や感覚で経営するので、結果的に儲かっているつもりなのに経営が厳しいという状況になっています。
当たり前ですよね?売上を二重に計上し、経費の計上しなければ、架空の売上があって、あるべき支払いがなくなるので、帳簿上は儲かっていることになりますが、架空なので入ってくるはずの売上は入ってきませんし、支払い予定がなかった支払いをするわけですから、資金繰りは厳しくなります。
更にいえば、本当は利益が出ていないのに、利益が出ているような帳簿になってしまうので、法人税等はもちろん消費税等の納税も増えてしまいます。
あなたの会社が病気かどうかを見極める簡単な方法
人間の体もそうですが、簡単に見極められるものと簡単には見極められないものがあります。
会社も同じですが、会社の健康に詳しい人がなかなかいないので、気づかない場合が多いですが、コツを覚えれば簡単です。
1番簡単なのは、会社がメタボかどうかを見てみましょう!
会社の試算表の中で貸借対照表というものがあります。
その中の資産項目(左側)に仮払金や立替金などといった会計用語でいう仮勘定と呼ばれるものや、短期貸付金、長期貸付金などといった、会社が誰かにお金を貸している項目があります。
不明金が処理されているケースが多々ありますので、内容を確認してみましょう。
社長や役員への実体のない貸付金が増えている場合も要注意です。
あなたの会社は大病まっしぐらのメタボです。
会社のお医者さんには税理士がなるべきである!あなたの会社は大丈夫?
会社の診断、特に会計面からの診断は税理士がするべきだと思います。
数字は絶対ではありませんが、一番客観的だと思うからです。
だからこそ、その数字を表すべきである帳簿作成の指導も税理士がしっかりやるべきで、間違いや異常値があれば、その警告をするのは税理士の仕事です。
もちろん、人間の健康と同じで、1番大切なのは本人です。
会社でいえば経営者です。
経営者がしっかり取り組むつもりがなければ、どんな優秀な税理士がつこうが何も解決しません。
しかし、私に財務の仕事をお願いして下さる会社さんたちは少なくとも税理士はもちろんいて、それ以外に私にお金を払ってでも会社の財務面を強化したいと思っている方たちばかりです。
そんなやる気のある経営者、会社がお客様なのにも関わらず、財務面からのアドバイスができないのはもちろん、本業であるはずの帳簿指導すら、しっかり指導できない税理士が多いことにびっくりしました。
多くは毎月、少なくとも年に1回と定期的に訪問しているにも関わらず、更に年に1回はその帳簿を税務署に申告する代行までしているのに、なぜできないのか非常に疑問に思いました。
誤解の無いように改めて言っておきますが、すべての責任は経営者にあるので、帳簿や会計、財務の価値を低く見て、そこに時間や労力、お金を投資しようとしない会社はしょうがないと思います。
どんなに優秀な税理士がついても99%改善しないでしょう。
(超、超、超優秀な人なら話は違うのかもしれませんが・・・)
参考までに会社の経理を改善するのに参考になる本
だからこそ、会社にも定期的な健康診断が必要なのです
1番の健康診断は税務調査です(笑)
調査官の腕にもよるので一概には言えませんが、売上規模10億円以上くらいで、所轄税務署の特別調査官(トッカン)がくる会社であれば、間違いなく2~3日くらいの調査で会社の内情は丸裸にされます。
(特別調査官の所属は国税局ですが、所轄税務署管轄の法人の調査に来ます。長くなるので詳細は割愛です)
それ以下のレベルの調査官ですと・・・(割愛)
健康な会社なら良いですが、不健康な会社なら追徴課税という形で高い健康診断料が発生します。
出来ればそんなことになる前に対策をしたいですね。
1番良いのは税理士とは別にセカンドオピニオンを雇うことです。
そう、私たちみたいな・・・(宣伝です!!)
とはいえ、セカンドオピニオンを雇うとお金がかかってしまいますね・・・。
まずは税理士さんに相談してみることですね。
それでもダメなら、無料財務診断とか、無料財務分析とかネットで検索して探してみることです。
帳簿レベルから診断してくれるところと、表面の数字からしか診断してくれないところもあります。
でも、そういうのを試してみて税理士を変える、または、コンサルとして入ってもらう、2回目以降は1年に1回にしてお金を払う等しても良いかもしれません。
とにかく、人間の健康診断と同じで、さぼると痛い目を見ます。
診断は出来るが、治療法を提案できる人は少ない
最後に・・・
診断して、帳簿が汚いですね、このままだと資金繰りがまずいですよ、粗利益率が落ちてきてますね、などなど提案できる人はたくさんいます。
しかし、それに対して治療法を提案できる人は非常に少ないです。(机上の空論は除く)
「粗利益率が下がってます」なんて言われなくてもわかるし、「単価をあげましょう」なんていうのは提案ですらありません。
だからこそ、私は今の仕事にやりがいを感じています。
診断からカウンセリング、そして改善計画の立案、実行までやり、結果をコミットメントします。
但し、そのためには、出来ることと出来ないことを明確にし、できないことは断るのと同時に、社長のやる気とどの程度重要に思っているかを確認して、仕事を受けるかどうかを決めています。
なぜなら、忙しいから、財務なんて1円にもならないからと言われてしまい、会社内での優先順位が低かったり、社長のやる気がなかったりしたら結果がでないからです。
結果が出なければ、お客様は不満ですし、私もせっかく色々ご提案しても後回しにされ、あげく結果がでないと攻められたら不愉快以外の何ものでもなく、お互い不幸になるだけですので・・・
どんな立派なダイエットプランを作っても、やる人が運動をサボったり、食事制限を守らなかったりすれば、結果は出ないのと同じです。
もちろんそれをコントロールし、取り組む気にさせていくのも私の仕事ですが、「のどが渇いていないろばに水を飲ませることはできない」という格言があるように、なかなか難しいものです。
であれば、のどが渇いている方のお役に立ちたいと思っています。
編集後記
若干自社の宣伝チックな内容になってしまいました。
私は税理士法人に7年間勤めた経験があります。
だからこそ、外に出てみて衝撃を受けました。
前の会社はしっかりとした税理士法人で、少なくともちゃんと財務をやりたいと思って社長が全力で取り組んでいるお客様では成果をだしている会社だったので、それが当り前だと思っていましたが、外に出てみて、他の税理士さんの中にはこんなにひどいものもあるのか・・・と思いました。
税理士業界も競争が激化してきていて、経営コンサル業務に手を広げているようですが、まずは正しい帳簿を作ってほしいものです。
間違った数字でいくら経営コンサルをしても時間の無駄だと思うからです。
でもそんな業界だからこそ私にもチャンスがあるのだと思いますが笑