有名な本なので、「金持ち父さん、貧乏父さん」という本またはそのシリーズを一度は読んだことがあるかと思います。
フリーランスは経営者ではないとか、一人会社と社員を雇っている会社の経営者では悩みが違うなどとよく言われますが、その事業や会社のステージによって置かれている立場や悩み、解決方法などが違います。
その違いが「金持ち父さん、貧乏父さんシリーズ」の本で言われていることを例にすると非常にわかりやすかったので、今回書いてみることにしました。
目次
金持ち父さん、貧乏父さんとは?
多くの方がご存知かとは思いますが、簡単な解説を。
この本には2人のお父さんが登場します。
1人は実のお父さん=貧乏父さん、もう1人は親友のお父さん=金持ち父さんです。
2人の考え方は正反対で、
貧乏父さんは、持ち家を資産と言い、
金持ち父さんは、持ち家を負債と言う、
貧乏父さんは良い学校を出て良い会社に入ることが成功の唯一の法則だ!と言い、
金持ち父さんは良い学校、良い会社に意味はなく、お金について勉強し理解することが成功の方法だ!と言う。
特に日本人はお金の教育を学校でも親からでも受けないので、お金に対する考え方が貧乏父さんに似ているのではないかと思います。(支出は少なくしなければいけない、借金は悪いものだ、貯金をすることは良いことだ、などなど)
私も、もう10年以上前ですが、この本を読んだ時は衝撃を受けた記憶があります。
一環して大切なことは、
金持ち父さんは、
資産=お金の収入があるもの(例:賃貸物件=家賃収入など)
負債=お金の支出があるもの(例:持ち家=維持費やローンなど)
金持ち父さん側の人は自分が働くのではなく、お金や資産、従業員が働いてくれることによってお金が得られ、貧乏父さん側の人は、自らあくせく働き、支出を一生懸命抑えているにも関わらずあまりお金をえることができないということです。
本の出版の時期と現在では変化もありますし、アメリカでの法律などがベースになっているので、この本に書かれている方法を実践してもお金持ちにはなれないと思いますが、根底にある考え方は原理原則で今でも通用することです。
経営者は支出を抑えるのではなく、お金を生み出しそうなモノ、コト(資産)にお金を使って(投資)、利益を回収することが仕事です。
金持ち父さん貧乏父さんを読んだことがない人は、ぜひ一読して欲しいと思います。
キャッシュフロー・クワドラントという考え方
キャッシュフローゲームというのが一時期流行ったかと思いますので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。(私は存在は知ってましたが、やったことはありません…)
金持ち父さん貧乏父さんの著者であるロバート・キヨサキ氏がこの本で提唱しています。
この本では、働く人たちを以下の4つに分類しています。
E・・・従業員(employee)
S・・・自営業者(self-employed)
B・・・ビジネスオーナー(business owner)
I・・・投資家(investor)
EとSを左側、BとIを右側におき
左側をラットレースと名付け、左側から右側にいかになるかをゲームで競うのがキャッシュフローゲームです。
ゲームでは左側より右側が良いみたいになっていますが、実際にはどのポジションにも良い悪いがあり、どのポジションを選ぶかはその人の好みや性格になります。
詳しくは、金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラントを読んで見てください。
自営業とビジネスオーナーの違い
自営業とビジネスオーナーは同様のようですが、実は大きく違います。
英語で表すと、self-employedです。
細かい英語のうんちくはともかくとして、自分で自分を雇っている状態ということを意味します。
つまり、経営者と従業員がごちゃまぜということです。
その割合は人によるでしょうが、特定の会社に依存している下請けのような自営業者は従業員部分が大きいでしょうし、自ら集客してお客様を見つけれるタイプは経営者部分が多くなるでしょう(但し、自分が働かなければいけないので、ビジネスオーナーとは大きく異なります。)
ビジネスオーナーとは、極論ですが、自分が働かなくとも、従業員や仕組みで事業や会社がまわり状態を作り上げた状態のことを言います。
人、仕組み、お金が自動的に働くことで、ビジネスオーナー自身は自分の時間を使わなくともお金を得られる状態といえます。
ステージ別の悩み
ここからは金持ち父さん貧乏父さんシリーズの本には載っていない話ですが、
このE,S,B,Iの話は会社にも当てはまります。
中小企業の多くは、社長自身も働かなければいけない会社が多いので、SとBの間というところが多いでしょう。
自分がどのステージにいるかを考える上で、現在の悩みは何かを考えていただきたいと思います。
従業員・・・時間
自営業・・・売上
ビジネスオーナー・・・人
投資家・・・お金
従業員の悩みは時間
時間が自由にならない、時間が足りないという悩みを抱えることになります。
時間を労働に替えることでお金を得ているので、当然といえば当然ですが、従業員の立場にいる人の悩みは時間が自由にならないことです。
お給料という人もいますが、時間さえあれば解決する問題です。
時間があれば自身の能力を高め1時間あたりの給料をあげるなど。
または、提供する時間を増やす=残業するなどです。
(労働基準法の問題や残業しても残業代がつかないなどの問題は割愛しますが、転職するなり別の会社でアルバイトするなり解決法はあるはずです。)
自営業の悩みは売上
独立したは良いが看板がなくなったことにより売上があげられなくて困っているというのが自営業者の悩みではないでしょうか?
集客を中心としたマーケティングに悩みがあるケースが多いのが自営業者です。
この売上という悩みを解決すると規模拡大や自分の時間確保のために、人を雇ってビジネスオーナーになろうと考えだします。
ビジネスオーナーの悩みは人
売上がある程度あがるようになってくると、規模の拡大や、自分自身が倒れてしまったときのリスクヘッジなどを考えて、人を雇おうとします。
ここで直面するのが、従業員やスタッフ同士の人間関係や、教育の問題です。
結局、人に任せるより自分でやってしまったほうが早いと考えて自分でやってしまう中小企業の社長が多いのですが、この組織作りや人の問題を解決しないと本当の意味でビジネスオーナーにはなれません。
そのことを理解している人も多く、ある程度の規模になってくると管理職はもちろんスタッフを自己啓発系のセミナーに参加させるようになります。
投資家の悩みはお金
私には、本当の意味で投資家と呼ばれる知り合いがいません。
ちょっと株を買ったから投資家という意味ではありません。
投資家と呼ばれる人たちは分散して投資し、そのうちのどれかが当たれば良いという考え方をしているので、分散投資をするための種銭=お金が必要となります。
そのお金をどう調達してくるかが最大の悩みとなるようです。
ステージ別の対策方法
私がお手伝いさせていただいているお客様は、IからBの間にいる方がほとんどです。
つまり、本質的に困っていることは、売上と人です。
売上の悩みを解決する
マーケティングの話になってしまいますが、自社のポジションや強みの確認から行います。
企業向けの集客はもちろん、ヨガ事業やブライダルビデオ事業で直接一般消費者の方へ販売する商品のこともわかるので、両方の良い部分を取り入れ、対人対面はもちろん、ネットを使った集客も積極的に行っています。
100%ではありませんが、売れない理由は、取り扱っている商品やサービスが悪いのではなく、売り方や伝え方が悪いケースがほとんどです。(多少、商品サービスに改良が必要な場合もありますが、根本的にダメということはほとんどありません)
弊社ではマーケティングの部分からWEBを中心とした集客支援をしています。
→WEB支援
人の問題を解決する
採用の段階でつまづいている企業もありますが、多くの場合は教育や社風の問題です。
そして一番の問題点は、会社の進むべきビジョンや存在意義であるミッションなどが明確になっていないということがあげられます。
「会社の夢と自分の夢が一致する部分」が多ければ多い社員ほど育ちます。
そのためには、会社が目指している方向性や夢を明確にするために「経営方針書」などで文章化することが大切です。
次に、社員の評価制度を明確化することです。
夢に共感した社員は会社のために頑張りたくなります。
しかし、どう頑張ったら良いかが明確にされていないために、どう頑張ったら良いかわからない、評価するはずの上司もどう評価したら良いかわからない企業が非常に多いのです。
結果、社長に気に入られたら出世する、上司に気に入られたら評価があがるなどという、社員にとってやる気もおきないような会社ができあがってしまうのです。
技術的に何ができるようになったら評価があがるのか、技術とは関係ない部分で会社が重視しているものは何でどうしたら評価があがるのかを明示することで、社員スタッフが何を頑張ったら良いのか、どこまで出来たらお給料や評価はもちろん、もっと高度な仕事に取り組むチャンスがもらえるのかなどがわかり、自身で目標をつくってチャレンジすることができるようになるのです。
経営方針書作成支援
→財務支援
評価制度構築支援
→人財教育支援
編集後記
今回は金持ち父さん貧乏父さんの話から経営の悩みについて書いてみました。
「従業員=時間、自営業=売上、ビジネスオーナー=人、投資家=お金」という悩みがあるという話を聞いたときに、核心をついているなと思いました。
確かにその他にも悩みはたくさんあると思いますが、それぞれその悩みを解決すれば、他の悩みも自動的に解決することばかりです。(または気にならなくなるものばかりです。)
そんな時にふと思ったのが、弊社のサービスで少なくとも「売上」と「人」の悩みについてはお手伝いできるはずだということでした。(中小企業向けのサービスを展開しているので当たり前かもしれませんが・・・)
弊社では、中小企業経営者がもっている「想いを形にする」お手伝いをすることを目標にしています。
想いのない経営者や想いに共感できない経営者とは仕事をしないことをポリシーとしていますが、熱い想いを持っている方とはぜひお仕事をさせていただきたいと思っています。
ぜひ熱い想いをお持ちの方で、上記のようなことで悩んでいる方はご連絡をください。
弊社の想い
→Belink(ビリンク)を「想いをつなぐ会社」に改めてしたいと思った創業・開業サポートの仕事
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